ABOUT
知多クールサーモンとは?
ただのサーモンじゃない。
知多クールサーモンとは
LNG冷熱を有効活用した
サステナブルな国内初※の取り組み
知多クールサーモンは、創業100年を超えるエネルギー事業者である東邦ガスが「知多」の地で養殖するサーモンです。
私たちは、鮮度と安心にこだわった「生」のサーモンを地域の皆様にお届けし、笑顔になっていただくことを目指しています。そのために、世界的にも課題とされている「LNG冷熱」を活用し、国内で初めての取り組みとしてサーモンの陸上養殖に挑戦しました。知多の自社工場では、東邦ガス社員が徹底した養殖環境の管理を行い、愛情を込めてサーモンを育てています。
また、私たちは地域の皆様との連携を大切にし、知多クールサーモンを新たな地域の名産品として育てることを目標に掲げています。
※LNG(液化天然ガス)冷熱を活用した養殖サーモンについて、国内のLNG基地を所有する、または運営する主要企業35社を対象に調査。(2025年3月26日時点 ステラアソシエ株式会社調べ)
#独自の養殖法で「生」サーモンを提供

サーモンは冷水性の魚で、生育に適した水温は20℃以下。陸上養殖では低水温を保つために多くの電力を消費しますが、「知多クールサーモン」はLNG冷熱を活用する独自のアプローチに挑戦しました。都市ガスの供給過程で発生するLNG冷熱を利用し、海水を冷却。その冷えた海水を養殖に活用することで、低水温を維持しながら環境負荷を抑えた養殖を実現しています。
知多クールサーモンの
養殖の特徴

01.CO₂排出量を抑えた
サステナブルな養殖法
通常暖かい地方の海水は温度が高く、サーモンを飼育しようとすると海水を冷やす設備を設置し、大量の電力を必要とします。LNG冷熱で海水を冷やすことができる点が特徴です。

02.安定供給
稚魚の導入から育成環境を最適に管理し、計画的に生産することで安定した状態で市場に供給することができます。また水産資源保護の観点からも持続可能な取り組みと言えます。
工場・設備について

緑浜工場
知多緑浜工場は2001年に操業を開始し、LNGを活用した都市ガス製造の主力工場です。62万kLのLNGを貯蔵でき、世界最大級の地下式LNGタンク(22万kL)も備えています。このタンクは約33万世帯の年間使用量に相当し、都市ガスの安定供給に貢献しています。

水槽について
2つの実証段階の水槽に加え、5つの水槽を増設することで、容量の合計は1000tになり、より多くのサーモンを飼育できる環境になりました。
新しい挑戦が知多からはじまる
LNG冷熱を活用した海水とたっぷりの愛情で育てられた
安心・新鮮なサーモン
「知多の新しい食文化をみんなでつくっていく」
そんな夢のある事業に一生懸命に向き合いたい
クールに生まれ情熱と共に生きていく
知多クールサーモンがあなたの食卓へ
未来へと泳ぎ出す
知多クールサーモンができるまで

ガスからサーモン養殖へ?
LNG冷熱と情熱が生んだ
前例なき挑戦の舞台裏
嶋野 純
物語の始まり
エネルギーから食へ、新たな価値創造
知多クールサーモンの検討は、エネルギー事業を展開する東邦ガスの新規事業の一環として2018年スタートしました。当初は太陽光発電などのエネルギー関連事業に取り組んでいました。
転機となったのは2018年。きっかけは当時の上司が「都市ガス工場の設備を活用して養殖ができるのではないか」と提案したことが始まりでした。東邦ガスの工場には海水を汲み上げる設備や排水設備が整っており、陸上養殖との親和性があるのではないかと考えたのです。そこで目をつけたのが「LNG冷熱」の活用でした。東邦ガスの工場ではLNG冷熱が余っており、「冷やすならサーモンが適しているのではないか」と発想を転換。こうして、知多クールサーモンのコンセプトが誕生しました。

試行錯誤の日々
工場の片隅から始まった小さな挑戦
構想は面白いものの、そもそもガス会社の重要設備である都市ガス製造工場で、サーモンの養殖なんてできるのか、知多の海水で育つのか、という不安がありました。
しかし、東邦ガスがサーモン陸上養殖に取り組む意義を説明するなかで、「面白い、やってみよう」という雰囲気が生まれてきて、現場のスタッフからもこの場所ならできるのではないか・・・。
その結果、試験が実現。また、実際に大きく育てたサーモンをみなで試食。味やにおいにも問題がないことを確認でき、次ステップへ進むことに。
実際の養殖事業で使う水槽(直径10m)で実証に踏み切った2021年...一番大変だったのは、初出荷を控えた2022年5月末、突然サーモンが大量に死んでしまった時です。
当時の担当2人では到底手におえない数。呆然とするなか、工場の方々が死んだ魚の処理作業を手伝ってくれました。
そのかいもあって、我々は原因究明とその対応に注力でき、予定通りのスケジュールで出荷することができました。

誕生の瞬間
初めて食べた知多クールサーモン
こうして育て上げた知多クールサーモン。初めて食べた時の印象は「硬い」というものでした。実はサーモンは締めた直後よりも、一日置いた方が美味しくなるものであるなど、いろいろと学ぶ機会になりました。
また、グループ会社のレストランのシェフに試食いただき、「おいしい、普通に店に出せる」といわれたことや実際のお客さまの声として、「脂乗りがさっぱりしていて老若男女と問わずおいしく食べられるサーモン」という声をいただき、自信へとつながりました。
さらに自身の子どもが「好きな食べ物」に「パパのサーモン」と書いた時には、感動を覚えました。

未来へ託す想い
ブランドを育てる次世代へのバトン
現在、知多クールサーモンはブランドとしての成長を続けています。「自分たちは育てることで精一杯だったが、これからは販売戦略やブランドの価値向上にも注力してほしい」と、次世代にバトンを託したいと思います。
また、我々は「養殖のプロセス自体も多くの人に知ってもらいたい」と考えています。特に子どもたちへの食育として、養殖の仕組みを学ぶ機会を提供することで、食の大切さを伝えたいという想いを持っています。

広がる夢
知多クールサーモンが目指す未来
知多クールサーモンは、単なるブランドではなく、持続可能な資源活用や食文化の発展に貢献するプロジェクトとして進化を続けています。今後は、東海圏を中心にブランドを広げ、日本全国へ発信していくことを目指しています。
「美味しいだけでなく、育てる過程や背景を知ることで、より価値を感じてもらえるブランドにしたい」そんな想いを胸に、知多クールサーモンはこれからも挑戦を続けていきます。

私たちが愛情を込めて
サーモンを育てています

プロフィール

- 事業開発部 事業開発第二G
- 木村 徳博

- 事業開発部 事業開発第二G
- 澤邉 卓也
知多クールサーモンへの想い

木村 徳博
担当を引き継いで強く感じたことは社内外からの知多クールサーモンに対する期待値や関心度の高さです。これは前任の嶋野がパッションをもって取り組んできた結果だと思います。私たちはそのパッションを引き継いで、知多クールサーモンを多くの人に知っていただくと共に、良質なサーモンをお届けできるよう、日々奮闘しています!

澤邉 卓也
今後は、知多を中心にスーパーや飲食店など、様々な場所で皆さまに知多クールサーモンを食べていただける機会を増やして、地元の名産品として地域の皆さまに親しんでいただけるような存在になりたいですね!

木村 徳博
LNG冷熱を活用したサーモンの陸上養殖は、国内初※の新しい試みです。これまでエネルギー供給を通じて培ってきた安心への想いを、今度はサーモンという新しい形で皆さまにお届けできることを我々としても楽しみにしています。ぜひ一度、ご賞味いただけると嬉しいです!
※LNG(液化天然ガス)冷熱を活用した養殖サーモンについて、国内のLNG基地を所有する、または運営する主要企業35社を対象に調査。(2025年3月26日時点 ステラアソシエ株式会社調べ)

澤邉 卓也
入社以来、ガス事業の営業担当者として仕事に取り組んできた私にとって、サーモンを養殖するというガス会社らしからぬ仕事はとても新鮮でした。引き継いだ当初は戸惑うこともありましたが、今ではすっかり慣れて水産事業者に仲間入りしたような感覚ですね!